暮れゆく秋の想い

うしろにうしろに引き戻されるような

この気分はたしかにそのひとからくるのだと

いまさらながら思ってはみても

いまここの記憶を失いつつある母の姿を

遠い記憶だけがやけに鮮明でそれでいて

それもまた幻のように去っていき

残されたときは深まる秋の季節のように

早々と暮れていく気配を感じつつ

互いにもっといつくしむことはできなかったのかと

胸にこびりついた自責の念とともに

過ぎ去った日々を想う。

草生した庭にりんりんと響き渡る虫の音は

満月に近い月の光にとけてこの世のものとは思えず

思いのほかあの世はこの世と近いのだと感じる。

あの世とこの世のはざかいで

切り立った尾根を歩くようにようよう

ふらつきながらも均衡を保ってきたかにみえる

あのひとのこころのうちをわたしは

思いやることもできずにいるが

かくも長き年月を経てなお惑いつつたゆたう

そのひとの哀しくもある幽鬼のような姿に

幸不幸などとおに通り越した生きるということの

すさまじさのなかににじみ出たかすかな尊厳の光を

わたしはみる。

誰もが強くもあれば弱くもあり

だからこそこのようにしかありえなかったのだと

そしてこのようにありえたことがそれが

すべてでありそれでよいのだと識る。

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Re: こんにちわ^^

sado joさん、いつもありがとうございます。

親から生まれたというか、親を通して生まれたというか。
生まれたということに、私は何か躊躇するものがあります。生まれることへの躊躇ではなく、
生まれてしまったことへの躊躇というか・・・。

その躊躇をずっとずっと、引きずりながらここまできてしまったのかもしれません。

こんにちわ^^

人が親から与えられたものはそれぞれ違います。
でも、親から産まれた事は間違いない。
産まれて良かったのか?産まれて悪かったのか?
結論が出るまで、人は何かを引き摺りながら生きて行くものですね^^
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